2013年10月27日

台湾でナッチャンRERAに乗る方法(2)

前回のブログで、『ナッチャンrera』乗り場への行き方を説明したわけだが、ここで大事なことがある。

カーフェリーのはずが、車輌が乗せられないこともそうだが(当時。その後は車両搭載可能となった)、

何より、

ナッチャンは2日前までに予約をしていなければ乗れない!

のである。

船主や旅行代理店のWebはこまめにチェックしていたが、そんなことはどこにも書いていなかった。

台湾に着いて、乗船前夜に代理店に電話したらそう告げられたのだが、

(なんとかなるだろう)と思って港に行った。

だが。

それは甘い考えだった。

たくさんのツアー客が並んで乗船するのを、指をくわえて見送ることになったのだ。

P1050795.JPG










その経緯を以下、リポートする。

オレンジ色のベストを着た係員のおじさんに「ナッチャンに乗りたいのだが、切符はどう買うのか」

と聞くと、残念そうに

「2日前までの予約が必須なんだよ。申し訳ないが法律の規定があって絶対に乗れない」

という。

「日本からこれに乗るために来た、なんとか!」

というも、

「どうしようもないんだ」

というばかり。

P1050851.JPG










では2日後の予約を、と思って岸壁でPCを取り出して奮闘したが、取れない。

親切なオレンジベストのおじさんが

「そういえば、ナッチャンには日本人が乗ってるぞ。聞いてみたらどうだ」

という。それは思いもよらなかった。

海風で声が通らず、大声を出して船員に

「日本人乗組員と話がしたいんですがー!!」

と中国語で叫ぶと、なんと日本人乗組員の方が降りてきてくれた。

しかも、彼のツナギの背中には燦然と輝く

「東日本フェリー」

の文字。

すでに破綻してなくなってしまった会社である。

2日前までに予約が必須なわけは、まだ麗娜輪が外船だからだ、と日本人乗組員はいう。

「ええ、『麗娜輪』はパナマ船籍の外国船ということになっているので、すぐに乗るというわけにはいかないようなんです。何人か日本人の方が来ましたが、みなさん乗れずに帰って行かれました」

たしかに、乗船場の周囲には警察官が多数立って、警備をしている。

台湾人も身分証明書がなければ乗れないという。

彼はエンジニアで、『麗娜輪』の操船等を教えるために台湾に来ているそうだ。

「台湾の方たちはすぐに覚えて、すごく操船がうまいですよ」

やはり船主としては中国大陸の福建省・平潭(ピンタン)と台湾を結ぶ航路に『ナッチャンrera』を就航させた意向だというのだが、なかなか政府が許可を出さないようだ、ということだった。

日本人の彼は、大陸航路に就航する暁にも乗船することになるだろうと言い残し、船に戻っていった。

その他、期間限定で乗船しているという日本人女性乗組員もいた。

さて。

ナッチャンに乗ろうとするなら、台湾に渡る前に以下のWebページの「線上訂位」から予約を!!
http://rera.tourking.com.tw/reservation.php

そしてご報告。

船名表示のところには、『麗娜輪』と並んで『NATCHAN RERA』の表示が。

P1050800.JPG









『ナッチャン』は『ナッチャン』のまま、台湾の海で元気に海水を吹き上げていた。



P1050842.JPG









その「縁の下の力持ち」として日本人の姿があったことを、ここに付記したい。


※なお岸壁は乗客以外立ち入り禁止で、乗ら(れ)なかった私は出航後警察官に叱られた。
※乗船時以外は埠頭に入らないようにしたい。
posted by 中田秀太郎 at 22:30| 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

台湾でナッチャンRERAに乗る方法(1)

ブログの更新が滞り、関係各所からお叱りを受けている。

前回の更新後、朝鮮総連の問題で話題にもなったモンゴル・ウランバートルや中朝国境などへの取材をしてネタはあるにはあるのだが、なかなかこちらに掲載することができなかった。

久しぶりに書くことになるわけだが、おわびがてら実用的な内容からお届けしよう。

以前、青函航路の高速船として活躍していた『ナッチャンrera』が台湾の会社に購入され、『麗娜輪(リナルン)』という中華風の名前に変わって新天地で活躍中だということはすでにレポートした。

前回はまだ就航航路が決まらず、台北近郊の基隆(キールン)港に停泊しているところを探しに行った。

だが、現在は台湾東部の蘇澳(スーアオ)港から、花蓮(ファーリェン)港を結ぶ航路に就航している。

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つまり、すでに乗船できるというわけだ。

さっそく私は台湾に飛んだ。

ここからは、体験をもとに『ナッチャンrera』こと『麗娜輪』への乗り方をご案内したい。

まずは台北に向かうことから始まる。いまはLCC各社が就航していることもあって非常に安価に台北への旅を楽しむことができる。

関西空港からは『ピーチアビエーション』が、成田空港からは『スクート』が就航している。

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ちなみに個人的最安値は成田〜台北の往復で2万円を切る程度で、時期にもよるが非常に安く手配することができる。

『ナッチャンrera』は10時に蘇澳を出航する。

乗船時間は9時〜9時半となっているので、それまでに到着したい。

もちろん前夜に蘇澳に宿泊してもいい(名物の冷泉が楽しめる)が、そこはイナカ町。

せっかくなら台北で一泊して、台北名物の夜市などを楽しむのも悪くない。

翌朝、早起きになるが朝6時30分前後の羅東(ルオドン)ゆきバスに乗ってほしい。

このバスは「市府轉運站」から出る(バス会社:首都客運)か、
http://www.capital-bus.com.tw/

「台北轉運站」(バス会社:葛瑪蘭客運)から出発している。
http://www.kamalan.com.tw/


順調なら1時間15分程度で羅東に到着するので、

そこから、国光客運の1766番バス、『南方澳(ナンファンアオ)』ゆき路線バスに乗り換える。

これは30分に1本あるとのこと。

P1050760.JPG








(奥が羅東駅、右側がバスターミナル)

そこで「進安宮(ジンアンゴン)」バス停で下車。

バス停の名前は前方の電光掲示板に出るので、やや安心である。

このバスは30分かからない程度で到着だが、降りる直前から、

左手にはもう『ナッチャンrera』の横っ腹が見えているはず。

ここまでの交通費は日本円で1000円しない程度だ。

(続く)
posted by 中田秀太郎 at 21:14| 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月06日

「大韓航空ルートマップ」の真意


大陸方面の、やや特殊な取材に出る都合で、

どうしても大韓航空を使うことになった。

今回の第一目的地は、モンゴル国・ウランバートル。

ソウル・インチョン空港でのトランジットがかなり長く、

致し方なく入国することにした。

韓国は外国人に対しての指紋採取が始まっており、

それ以前には訪問したことがあったが、開始されてからは

ちょっとした抵抗心から避けていた。

が、仕方ない。

「悪いことはしていない」

という根拠なき自信のもと

両手の人差し指をスキャンされて入国した。

まあ、それは日本も外国人に対してやっているから、いいだろう。



ソウルからの乗り継ぎ便。

モニターに表示される経路図で気になることがあった。

私から説明するより、ご覧戴きたい。

P1050442.JPG









朝鮮半島の東側に、「Dokdo」の文字が入っている。

あれほどに小さな岩を、わざわざルートマップに掲載することに、

違和感を覚えないだろうか。

「なんだか知らんが必死だな」というのが正直なところである。

世界中、隣接した国とは仲が悪いというのは不文律であるが、

海を隔てていてもそれは変わらないようである。

posted by 中田秀太郎 at 23:45| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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