2015年12月02日

肌感覚による「爆買い中国人」の生態

「爆買い」が2015年の流行語大賞に選ばれたそうだ。

そういえば先日、タクシーに乗った際、ドライバーからこんな話を聞いた。

団体旅行で東京に来ていた中国人母娘が、日本に住む中国人の友達に会い、
ひさしぶりということもあり、時を忘れて話し込んでしまった。
気づくと、銀座でのバス集合時間から30分も過ぎていたという。

その中国人母娘がバスの添乗員(これまた中国人)に電話すると、
「もうバスは出発してしまったから、タクシーで来てください」
といわれた、とのこと。

タクシードライバーが電話をかわって話すと、なんとホテルは千葉県の銚子の近く。
少なくともメーターで3万円は超える。
間違いだと思ったドライバーはもういちど確認したが、やはり銚子だという。

「久々のロング客か!」
というアドレナリン分泌も感じたものの、彼は冷静だった。
最も怖いのが運賃回収できない事態になること。
高速代も時間もかけて送ったはいいが、「お金ありません」となったら目も当てられない。

必死に身振り手振りで「お金はあるか」と確認した。
すると、財布を見せてくれたそうだ。
分厚い福沢諭吉の束と、まだ帯封を切っていない100万円もあったとか。

そのホテルは都心からは120キロも離れているとかで、
東関道を飛ばして成田空港を過ぎ、さらに小さな有料道路をゆく。
銀座とは打って変わって寂しい道を通ると、さすがの中国人母娘も不安な様子。
ホテルについて同じバスの仲間と出会ったときは、うれし涙を流していたそうな。

運賃は3万5000円ちょっとだったが、4万円を出し「釣りはいりません」とのジェスチャー。

タクシーのトランクには満杯のお土産品があったというから、札束も爆買い資金だったのだろう。

その中国人母娘がどういう人なのかは知るよしもないが、
中国人には、日本人の想定する範囲内に収まらない、ものすごい金持ちがいる。
その逆に想像すらできないほど、ものすごい貧乏な人もいることは忘れてはならないだろう。

まさに光と影なのである。

posted by 中田秀太郎 at 20:37| 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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