2012年11月29日

大丈夫か? 春秋航空の日本国内線参入

中国のローコストキャリア(LCC)の春秋航空が、

日本国内線に就航する計画を発表した。

しかも、首都圏を拠点にするという。

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安い費用負担で、気軽に出かけられるという点では歓迎したい。

これまで、日本のLCCは西日本拠点のものが多かったこともあり、

最大の消費地である首都圏住民は、いまだLCCの恩恵に与りきれていなかった。

これには、羽田、成田の両空港の着陸料が世界でも

トップクラスの高額さであるという問題や、

春秋航空の使用している茨城空港のアクセスが

良いとはいえないところに原因があるようだ。

そこに乱入するのが春秋航空。

日本市場において、国内線を飛ばすのには

33%までしか外国資本であってはならない

という「規制」が存在する。

だから、中国資本の企業である春秋航空は日本の企業と手を結ぶことになる。

必要な外資制限をクリアするための合弁相手がどこになるかは、たいへん注目に値するだろう。

私も今月はじめ、LCCのエアアジアの「札幌・新千歳まで2980円」という激安フライトに搭乗した。

前の記事にも書いたが、安い便は電車で行けないほどの早朝だったり、

機材繰りで定刻運航ができない場合がある、辺鄙な空港に行かなくてはならない、

荷物の重量制限が10キロ未満だったりと、なんらかのネガティブな点も少なくない。

だからこそ安いのだ。

航空界のアウトレット、という呼び方が適しているだろうか。

利用者としては、そこを割り切れるか、否かということになる。

さて、春秋航空に関しては、サービス面で気になることがある。

詳しくは拙著『中国人の取扱説明書』(日本文芸社刊)でも書いたが、

私は国際線、中国国内線ともに、春秋航空には何度もお世話になった。

その際、中国人男性キャビンアテンダント(CA)に、

頭ごなしに怒鳴られた

ことがある。

また、茨城・上海便には日本人CAも搭乗しはじめているのだが、

耳を澄ますと、同僚である中国人CAとのやりとりが「英語」

だったのである。

その日本人CAにちょっと頼みごとをした際のこと、

彼女は私の件を中国人上司に引き継いだ。

お互い母国語でもなく、微妙な真意の伝わらないままで連携がなっておらず、

ちょっとムッとしたことがある。

そういった意味で、国内線のサービス水準はどうなるのか、興味津々である。

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posted by 中田秀太郎 at 14:24| LCC(格安航空) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月08日

LCC成田早朝便へのアクセス方法【4】

札幌に出張に行くことになり、いろいろ安い方法を調べたところ、

成田発のLCCで行くのが安いことが判明。

なんと最安値は片道2980円という価格。

個人的には中国・上海行きの春秋航空は、これまでにかなりの回数乗ったし、

エアアジアのタイ国内線、南アフリカのLCC・KULULAなども搭乗済み。

「LCCは危ないのでは」という質問をよく受けるけれども、機材はだいたい

新しいし、運行上の危険を感じたことは、むしろ少ない。

行きはエアアジア、帰りはジェットスターで新千歳空港まで往復する予定だ。

ただ、問題がある。

朝6時20分成田空港発となると、チェックインを考えると

通常の交通機関では行けないのだ。

成田市内から始発に乗っても間に合わない。

となると、東京からアクセスする方法は以下に集約される。

まず、バスでのアクセス。

●夜行バス その1
「東京シャトル」の深夜便。深夜1時半に東京駅を出て、早朝4時半に成田空港第2ターミナル着。
これが現在900円。
http://www.keiseibus.co.jp/kousoku/day/nrt16_tm.html

●夜行バス その2
リムジンバス深夜便。新宿を深夜1時半に出て、3時半の空港ビル開館を待って到着。
現在キャンペーンで2000円。
http://www.limousinebus.co.jp/platform_searches/index/1/254/NA-02Sj01-0830

次に、前泊パターン。
なにより条件は、早朝5時までに出発するバスを運行していること。

●成田エクセルホテル東急
ホテルを5時ちょうどに出る送迎バスを運行。見たうちで最安はシングル3900円。
http://www.narita-e.tokyuhotels.co.jp/ja/

●マロウドインターナショナルホテル成田
4時半から空港行きバスを運行。見かけた最安値は3700円。
http://aps.toto-motors.co.jp/Wci_Event/main.jsp?HOTELCD=1030&PARAMETER=ev_ev_lccbus

両ホテルとも14日間の駐車場無料がついてくる。
マイカー派も見逃せない。空港の駐車場に止めたら、3日間で5000円だ。

安く北海道に行くといえば、「青春18きっぷ」が定番だった。

しかし、時間もかからず価格も安いLCCが普及したことで、日本の旅も大きく変わった。

時間的余裕があるときに、一度体験してみてはいかがだろう。

エンターテイメントのない機内では、読書をどうぞ。

拙著「中国人の取扱説明書」(中田秀太郎)

でお楽しみいただければ幸いだ。

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料金、システム等は随時変更される。利用前に確認を。
posted by 中田秀太郎 at 00:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月05日

加藤嘉一氏「経歴詐称」についての考察(2)

「東大合格」をはじめとする経歴詐称で、

一躍「時の人」となった加藤嘉一氏。

以前、都内で開かれた彼の講演会に出かけた際の一幕を書いてみたいと思う。

質問に立った中国人男子留学生に対して、加藤氏が問うた。

加「出身どこですか」
学「湖南省です」
加「革命の土地ですね」
学「はい、毛沢東のふるさとです」
加「尊敬してます!」



笑い声が上がる。だが、普通それだけで「人を尊敬する」だろうか?

次に質問した中国人女子学生とは、こんなやりとりが。

加「日本語うまいですねぇ」
学「テレビでしか見たことのない加藤さんが、いま目の前にいると思うと緊張しちゃって……」
加「僕も緊張してます」
学「私、頭真っ白で、手も震えてます」
加「僕もちょっと、ドキドキしています」


会場はドッと沸いた。

この奇妙は2つのやりとりは、どちらも観客から大きな笑い声が上がった。

そこに彼は甘えてしまったのだろう。

加藤氏の話は、一見内容が良さそうだが、よく聞いてみればこの通り。

観客からのウケを背後にした、単なる迎合だ。

加藤氏は、たしかに中国語がうまい。英語も、うまいらしい。

しかし、ただそれだけのこと。

読み手側も、きっちり彼について見極めなければいけないところだ。

有り難く持ち上げた側にも、責任の一端があるだろう。

加藤氏の中国での評判、講演会参加記などは、

拙著「中国人の取扱説明書(トリセツ)」に詳報している。

興味のある方はぜひ手にとっていただければ幸いだ。

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posted by 中田秀太郎 at 19:53| 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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